- さんじょう
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さんじょう【三上】〔欧陽脩「帰田録」〕文章を練るのに最適の三つの場所。 すなわち, 馬上・枕上(チンジヨウ)・厠上(シジヨウ)。IIさんじょう【三乗】(1)〔数〕 同じ数や式を三度かけ合わせること。 立方。(2)〔仏〕〔「乗」は迷いの此岸から悟りの彼岸へ衆生(シユジヨウ)を渡す乗り物の意〕衆生が煩悩(ボンノウ)の世界から菩提の世界に達する三つの方法。 声聞乗・縁覚乗・菩薩乗の総称。→ 一乗IIIさんじょう【三条】平安京の条坊の一。 また, 東西に通ずる大路の名。 三条大路。IVさんじょう【三条】新潟県中部, 信濃川(シナノガワ)に臨む市。 江戸時代の金物鍛冶(カジ)に始まる金物工業が発達。 法華宗総本山本成(ホンジヨウ)寺がある。Vさんじょう【三譲】三たび辞退すること。 古く中国で, 宰相などに任じられた際に, 形式的なものとして行われた。 日本でも平安以後, 摂政・関白などに任じられた際に, 三度辞表を奏することが慣例とされた。VIさんじょう【参上】目上の人の所へ行くこと。 また, 他人の所へ行くことをへりくだっていう語。VII
「お宅へ~します」「直ちに~いたします」
さんじょう【山上】※一※(1)山のうえ。 また, 山頂の寺社。(2)山に登ること。 特に, 山頂の寺社に参ること。「この尉こそただ今~する者にて候へ/謡曲・女郎花」
※二※(1)比叡山。「~・洛中の騒動なのめならず/平家 6」
(2)山上ヶ岳のこと。 また, その奥の院の蔵王権現に参ること。~の説教(セツキヨウ)新約聖書マタイ福音書五~七章(ルカ福音書六章)に編集的意図をもって集成されたイエスの説教。 愛敵の教えをはじめ, 厳格な宗教倫理などが語られている。 当時のユダヤ教の律法が外面的であるのに対して, 徹底的に内面化したイエスの新律法が提示されている。 山上の垂訓。VIIIさんじょう【山城】⇒ やまじろ(山城)IXさんじょう【惨状】むごたらしいありさま。 いたいたしいありさま。X「事故の~を物語る」
さんじょう【散杖】仏具の名。 真言宗で, 加持のとき, 香水を壇供物などに注ぐのに用いる杖(ツエ)状のもの。XIさんじょう【散状】(1)古代・中世の, 儀式・法会(ホウエ)などの列席者, ある事件に連座する者など, 一つの事柄に関係するすべての人の名前を列記した文書。 交名(キヨウミヨウ)。(2)中世, 上からの命令・質問に対する返答書。XII「さる随身の~やはあるべきとて/著聞 16」
さんじょう【賛襄】助けて事を成し遂げさせること。「往年米国の義挙を~し/佳人之奇遇(散士)」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.